保護者の疑問を解消できず不承認に。武川学校給食センター統廃合について。

こんにちは。池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)です。

昨晩のうちに書きたかったのですが、深夜3時近くまで地域についての熱い議論!?をしていたので燃料切れでした。

昨日は朝は小学生と稲刈りをし、夜は給食について、と1日が食の日でした。

19時から甲斐駒センターせせらぎにて、北杜市教育委員会から「武川学校給食センターの統廃合に係る説明会」が開催されたのですが、保護者の方が30名強ほどでしょうか、参加されていたと思います。

最初に背景説明がありました(資料から抜粋、一部池田編集)

・合併時11施設で運営していた。

・平成19年2月に施設の適正配置について検討し

・同5月に北杜市学校給食センター整備検討委員会より答申、市長へ報告←悪い意味ではなく3ヶ月で市長へ報告していることに驚き。太陽光発電の条例化など検討する委員会でもこのスピード感が可能という前例。

・平成20年度に南学校給食センターを建設。

・平成21年2月南学校給食センターを竣工。

・同3月議会定例会において、今後の統合計画の方針等を報告(将来的には2つのセンターで学校給食を運営する計画とし、生徒数や小中学校の統廃合を踏まえながら、耐震性や老朽化の著しい学校給食施設から統廃合を進めていく)。←?建設した後に方針報告?

・平成24年4月白州小・中学校が北学校給食センターに統合

・平成25年4月泉小学校が北学校給食センターに統合

次に、武川学校給食センターについては以下の説明。

・昭和55年8月に竣工し37年が経過。大規模改修が必要な状況。統廃合の方針に沿って、統合を進める時期を迎えている。

・高根地区の小学校統廃合により、南センターの受け入れ態勢が整うことから、平成32年4月を目標に武川学校給食センターの統廃合を進めることとする。

・本年度、校舎の老朽化による大規模改修の実施計画が行われる。南センターからの配送方式による給食受け入れができる校舎改修計画を検討する。

統合による効果として

・アレルギー除去食への対応が可能になる(6品目)。

・衛生管理面で安心・安全な給食提供が可能になる。

現状との比較として

現在の武川学校給食センターの場合

・調理後、すぐに提供できる(メリット)

・ウェットシステムなので、調理作業中の衛生管理が保持されない(デメリット)

・アレルギー対応ができない(デメリット)

統合後の南学校給食センターの場合

・ドライシステムなので衛生面、管理面で充実(メリット)

・アレルギー対応ができる(メリット)

・配送に時間を要する(デメリット)

以上のような説明を受けた後、質疑応答がありました。

この日は参加した保護者の疑問や不安を解消し、南センターへ統合することの承認を取りたい、ということだったのですが、結果として保護者の承認は得られませんでした。終わり方が曖昧だったので説明会後に担当課長にも確認済みです。

承認が得られない理由は至ってシンプルで、教育委員会が保護者の疑問を解消できなかったから、でした。

以下が代表的な質問で、全ての議論の大前提となるのですが、答えない、あるいは、答えに矛盾があり、保護者が納得できませんでした。

(質問)なぜ自校式から市内2つのセンターとすることになったのか。

(回答)そのような方針となったため←全く答えになっておらず、何度も何度も質問し直されてましたが、最後まで答えることができませんでした。

(質問)南センターに統合すると安心安全ということだが、武川給食センターは安全安心ではなかったということか?今まで事故はどの程度発生しているのか?

(回答)事故は発生していない←安心安全が理由ではないことが明確になった。

(質問)2つのセンターへの統合と武川給食センターの建て替え費用のコスト差は?

(回答)建て替えの試算はしていない←2つのセンターに集約する方針を決めた際にコスト面での比較をしておらず、コストが集約化の理由ではないことになった。センター化の理由はこれしかないと思っていたが…。子育て支援住宅や就業促進住宅でも収支シミュレーションが市民目線では適当とは言えず、給食センターについても保護者に不信感を与えてしまった。さてこれからどう説明するつもりか…。

その他には次のような質疑がありました。

(質問)アレルギー対策ができるそうだが、6品目以外は?

(回答)対応できない←全てに対応するのは難しいのかもしれないが、何れにしても6品目以外のアレルギーでお困りの保護者には結局メリットにならない。

(質問)10年前の給食センター統合の議論は、中学校の統合を前提としていたが、今はどうなのか?

(回答)中学校統合は白紙となっている。←前提が変わったことになる。

(質問)給食センター統合の話は初めて聞いた。統合に反対しても何も変わらない、という保護者の諦めがあり、今日の説明会には来ていない人たちもいる。

(回答)←回答内容のメモが漏れているが、出席した保護者以外も給食センター統合を懸念しているということ。

読んでいただいてわかるように、保護者が強硬に反対しているのでは決してなく、ただただ教育委員会が保護者の疑問を解消できず承認を得られなかったのが原因です。

教育委員会の準備不足というよりは、センターに統合するメリットが実は無かったのでは?という疑問も生じてしまい、保護者の承認を得るハードルを自ら上げてしまったと言えそうです。

今後の予定ですが、

10月16日(月)に子どもたちが南給食センターで作られた給食を試食します。

11月13日(月)には希望する保護者向けの試食会が予定されています。

日時をメモできなかったのですが、給食センターの施設見学も可能とのこと。

結果としてそうなりましたが、本来ならばこのような試食会を先に実施し、解消できる不安を解消した上で保護者の承認を得るべきです。

次の説明会は11月13日以降になるのが自然な流れかと思いますが、昨日のところは日程の提示はありませんでした。

次の説明会では保護者の疑問が解消されるよう、しっかりとした答弁を求めたいと思います。

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