ダブルスタンダードを許した北杜市議会。資格審査特別委員会の設置を巡る攻防が残念な結果に。

9月議会最終日、資格審査特別委員会の立ち上げを巡り攻防がありました。

ご報告が遅くなり申し訳ありません。

岡野議員から「資格決定要求書」が提出されたことは以前のブロブでもご紹介した通りです。

【過去記事】除斥に法的根拠なし。居住実態の調査を求めた議員も特別委員会に入るべき。

ご説明した通り、全議員で特別委員会を立ち上げるならば、除斥対象は藤原尚議員だけでした。

しかしながら意見が割れて(驚)採決となったのですが、10対10で最後は議長決裁、となりました。

岡野議員を除斥すべきとした議員

【北杜クラブ】秋山俊和(明野)千野秀一(大泉)井出一司(長坂)秋山真一(長坂)
【公明党】内田俊彦(須玉)進藤正文(小淵沢)
【ほくと未来】加藤紀雄(小淵沢)福井俊一(武川)
【無会派】保坂多枝子(高根)清水敏行(高根)

+議長である北杜クラブ中嶋新(高根)

岡野議員の除斥に反対した議員

【ともにあゆむ会】原堅志(白州)野中真理子(小淵沢)岡野淳(大泉)齊藤功文(大泉)栗谷真吾(大泉)
【明政クラブ】相吉正一(長坂)坂本靜(須玉)
【日本共産党】清水進(武川)志村清(須玉)
【無会派】池田恭務(武川)

法的根拠、他自治体の事例、そして何より北杜市議会の過去の事例から、どう考えても岡野議員を除斥にする合理性も必要性もありません(過去記事)。

しかし多数決で委員会から外されました。

岡野議員を除斥することはダブルスタンダードなわけで、政治家としては致命的とすら言えます。

ダブルスタンダードとは、

“同種事象への対処にあたって相矛盾する二つの基準を使い分けることを指す。日本語では二重基準など。錯誤が背景にあるもの、感情が背景にあるもの、利害が背景にあるものなどがある。”

こちらから抜粋)

すでに十分恥ずかしい状態ですが、資格審査特別委員会での採決を間違えたらもう目も当てられません。

マスコミの注目も大変ありがたく、議員へのプレッシャーになっているはずですが、

選挙権をお持ちの市民の皆さまによる情報拡散も、「錯誤」や「感情」「利害」ではなく、合理的な採決行動へと議員を導く力になります。

諦めることなく、一緒に闘って頂けますと幸いです。

ちなみにある方とお話ししていて、次の点を説明をしておいたほうがいいな、と思いました。

今回の構図で賛否が分かれることが多くあります。しかしこれは国政政党の違いではありません。

例えば除斥に賛成した議員の中には、自民系もいれば旧民主系(現・立憲民主、国民民主)もいます。

反対した議員の中にも、自民系、旧民主といます。

国と地方自治体とでは、必ずしも政党の“くくり”は一緒になりません。

市議会の見え方が少し変わりませんか?

池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)

■プロフィール■
池田恭務(いけだやすみち)
1973年5月1日生まれ(46歳)
1997年国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒
外資系コンサルティング会社等民間企業を経て、
渡辺喜美みんなの党代表秘書(公設政策秘書)。
2016年11月より山梨県北杜市議会議員。
会派無所属の会代表、経済環境常任委員会前副委員長、広報編集委員会副委員長。