“太陽光発電設備設置に関する条例” 制定に対する市長の姿勢が明らかになった?!

12月定例議会は、新会派を結成して臨む初めての議会となりました。

代表質問も初ということで、今回は代表である私が担当しました。

無会派の時は、持ち時間が15分だったのが30分となりました(1人×15分)。

しかし質問を詰め込みすぎたこと、突っ込まざるを得ない答弁だったりと、27分も使ってしまいました。

議場での議席が隣なので栗谷議員とはその場で相談しながら時間を使ったものの、残り時間2分となり(端数は切り捨てられるため)、栗谷議員には申し訳ないことをしました。

私がした代表質問について順次ご報告しますが、栗谷議員の消防団に関する質問についてもご紹介してまいります。

本日は太陽光発電設備設置に関する条例に対する市長の姿勢についてです。

まず前提ですが、

  • 太陽光発電を含めた再生可能エネルギーに反対ではなく、むしろ逆で普及してほしい
  • ただし、何かの犠牲のもとに普及されることはNGで、特に北杜市においては地域との合意形成が必要だろう

というのが私の考えです。

  • 森林をどんどん伐採して設置すべし!観光資源である景観なんて二の次!
  • 関係ない人の家のすぐ隣に設置して地域と問題になったとしても普及すべし!
  • 安全性も二の次で普及すべし!

わざと極端な例にしましたが、このような市民は当然かなりの少数派でしょう。

都会から移住してきた人たちが条例化を求めているのでは?との意見を聞いたことがありますが、それは正しくない、と断言します。北杜市で生まれ育った方々からも直接たくさんの声をいただいていますので。

今年2月、国の有識者会議のトップの方、電力中央研究所の方5名が市内を視察された際のコメントが、北杜市太陽光等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会にて市民委員の方から紹介されました。

「FITというのは劇薬で、この劇薬の副作用が北杜市では全部出ている」

(※)FIT…Feed-in Tariff、固定価格買取制度)

これを解決するために条例化すべし、ということで10月17日に提言書が提出されています。

これはH29年10月24日から1年をかけて検討委員会で議論をしてきた結果であり、参加していた各会派の議員も賛同した内容です。

検討委員会のあまりのスピード感の無さなどについては、過去にもブログで紹介しましたが、提言書は出されたわけです。

しかも検討員会には部長をはじめとした関係職員も事務局として出席しているので、この流れは分かっていたはずです。

しかしながら12月議会には条例案は提出されませんでした

検討委員会でも出ていた内容を含みますが、仮に4月施行では、ほとんどの設備が条例の対象外となる恐れがあります。

  • 工事に着手した後に施行されても訴求に限界が出る可能性があること
  • いま工事が進んでないのは東電の送電線張替え工事を行なっているためで、それが来年7月には完成予定で連結できるようになり、逆算すると来年には工事ラッシュが始まると見るべきこと
  • 未運転の設備の買取価格を下げることが12月5日に経産省から発表されたことを受けて、駆け込みでの工事着手が加速されると見るべきこと

すなわち、一刻も早い条例化をしなければ、条例ができても実効性に疑問符がつく、という状況です。

こういったことは市長も分かっているはずで、もし分かっていなければ、ただただ勉強不足なので、さすがにそれは無いでしょう。

そこで「いつまでに条例化を行わないと、条例の実効性に疑問符がつくとお考えか?」市長に質問をしました

2週間ほど前に質問内容は事前通告してあります。

答弁は次のような内容でした(正確には議事録)。

「提言書において、慎重に検討すべき課題が示されていることなどから、関係法令を踏まえた、実効性のある条例案作成には、専門的アドバイスを受ける必要があると考えており、作業日程についても、その中で見通しが立つものと考えております」

質問に答えていませんね。

今のスピード感を否定することになるので答えられない、と見るのが市民感覚、市民目線であろうと思います。

神戸市では今年7月に西日本豪雨の際、太陽光発電のパネルの崩落事故が発生しました。

そこで神戸市長は翌月8月には条例化を目指すと決定。

11月議会に提出し可決されました。

その間、たったの3〜4ヶ月です。

市長がその気であれば、このスピード感で可能なわけです。

市長次第なんです。

部長からは次のような答弁もありました(正確には議事録)。

「早急な条例の制定が必要だということは、市でも十分認識はしている」

残念ながら代表質問ではこの答弁しか引き出せませんでしたが、私はこの言葉を信じます。

そして具体的な行動で示されるよう、一刻も早い条例化がなされるよう、引き続き注力してまいります。

池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)

■プロフィール■
池田恭務(いけだやすみち)
1973年5月1日生まれ(46歳)
1997年国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒
外資系コンサルティング会社等民間企業を経て、
渡辺喜美みんなの党代表秘書(公設政策秘書)。
2016年11月より山梨県北杜市議会議員。
会派無所属の会代表、経済環境常任委員会前副委員長、広報編集委員会副委員長。