平成31年第1回定例会が閉会。予算への反対討論内容をご報告します。

本日をもって平成31年第1回定例会が閉会となりました。

今回から予算を特別委員会で審議することとなり、昨年よりも1週間ほど長い会期となりました。

割れた採決ですが、藤原尚議員の資格決定について賛成(居住実態なし)は、特別委員会の結果が出た際にご報告した通りですが、明日以降に分けて討論内容などをご報告します。

本日は割れた採決のもう一方、平成31年度一般会計予算の討論内容をご報告します。正確には議事録となります。

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議案第27号「北杜市一般会計予算」に反対の立場から討論いたします。 

私は過去2回の予算についても反対をしてきたわけですが、 非効率であったり効果が不明確な事業が随所に見られた結果でありました。 指摘をしても改善されない事業があることは、納税者として深い憤りを感じるところですが、 一方で多くの事業で改善に向けた取り組みも見られ、職員の皆様のご努力が随所に見られたとも感じています。 

そんな中、今回どうしても当議案に賛成できない理由は、渡辺英子市長をトップとした、誠実とは言えない姿勢です。 

1点目は「道の駅はくしゅう」に関する説明姿勢です。 議会サイドが指摘をしなければ、問題ないかのような説明で終わるところでした。 関連予算が計上されているにもかかわらず、であります。 これでは議会に気づかれないように事実を隠し、予算に関連する問題や課題を説明していないものが他にもあるのでは無いか、との疑念を拭い去れません。 

2点目は予算にも関連する、増富の湯他2施設の指定管理者指定に係る議案の撤回理由説明姿勢であり、とても事実とは思えないことです。 撤回理由の一つとされているのは、“議案の提出後、「増富地域再生協議会」が関東農政局の管轄の下に実施した事業の実施“構成員”に本市産業観光部がなっているが、了解を得ているのか確認ができないこと、としています。

しかし、当時農水省から出向されていた濱井次長が当事業の申請書作成に深く関わっていることはメールのやり取りから明らかであり、さらに申請書の案を作成したこと、すでに市が構成員となっていた協議会を実施主体としたこと、などを署名付きで証言されました。これについては当時、市長、副市長、部長、関係課長等に趣旨及び内容を資料等にて説明し、了解を得ていることも証言されています。

ここから見えてくるのは、市役所内部の異動に伴う引き継ぎミス、であり、仕事の進め方に問題がある、と言うことであって、指定管理者の責任では全くありません。市長自らの管理監督責任、ミスを、市民に押し付けていると言わざるを得ません。

さらに「構成員」になっていたと言いますが、こちらに寄せられている情報では、「構成員」ではなく「取組において連携する個人及び団体」に当市産業観光部が記載れています。

これでもまだ、渡辺英子市長は、現指定管理業者へ責任を負わせるのでしょうか。

議案撤回理由のもう一つとして、「連絡先が指定管理施設である増富の湯となっていること」をあげています。 しかし、これもメールのやり取りを見ると、当時の濱井次長が連絡先をあえて増富の湯としていると推認せざるをえません。 

同様に厚労省から出向しておられた石井総務部次長(当時)のメールからも、当該事業は役所として把握しており、”農水省事業との収支区分とかも一度整理させてほしい”、といったやり取りが残っています。 

これでもまだ、渡辺英子市長は、現指定管理業者へ責任を負わせるのでしょうか。責任は全て最高責任者である渡辺市長にある、と言わざるをえません。

今回の混乱の結果、4月からの指定管理業者はまだ決まっておらず、4月から営業がストップします。4月後半まで施設改修を行うとのことですが、後付けで、もしやるならば閑散期にやるべきです。

市長が今やるべきことは、現指定管理者へ平身低頭謝罪をし、再度戻ってきてもらうことではないでしょうか。  それが責任の果たし方でしょう。 

このような状況であっても、予算は承認し執行段階で市長のマネジメント力に委ねることも可能ですが、渡辺市長のもとでは、予算を承認するわけにはまいりません。 

そしてこのような市長の姿勢に苦しんでいる職員が多いのではないでしょうか。言いたいことを言えなそうな職員の苦しい答弁もそうですが、体調不良で休職されている職員が増えていると耳にしていますが、市長の姿勢との関連を否定できないと感じています。 

大月市で予算が否決された、との報道が昨日ありました。 議会のチェック機能が適切に働き、ダメなものはダメである、との毅然とした覚悟ある姿勢を市民に示した議会の英断と見えます。 

我が北杜市議会においても、適切な判断がなされることを期待し、 

「議案第27号「北杜市一般会計予算」に反対の討論といたします。 

ーーーここまでーーー

反対に賛同した議員は4名(栗谷、清水進、志村、池田)、賛成は16名でした。

渡辺市政を変える必要があると本気で考えるならば、予算を否決するなどして議会からプレッシャーをかけるのが有効と考えますが、他議員の賛同を得られなかったのは私の力不足です。

予算が適切に執行されるよう、引き続きチェック機能を果たしてまいります。

明日以降、増富の湯他2施設の指定管理者撤回について、市長の間違いについて改めて詳細をご報告します。

池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)

■プロフィール■
池田恭務(いけだやすみち)
1973年5月1日生まれ(46歳)
1997年国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒
外資系コンサルティング会社等民間企業を経て、
渡辺喜美みんなの党代表秘書(公設政策秘書)。
2016年11月より山梨県北杜市議会議員。
会派無所属の会代表、経済環境常任委員会前副委員長、広報編集委員会副委員長。