中嶋新議長の辞職勧告が可決。反省の様子がなく、可決の妥当性を自ら証明してしまった残念さ。

昨日9月定例会が閉会となりました。

決算認定の内容や代表、一般質問の内容など順次ご報告してまいります。

本日は「中嶋新議長の辞職勧告決議案」可決についてです。

■サマリー■

なぜ中嶋新議長へ辞職勧告がなされたか、ですが、議長が民主的な手続きを経ずに、不適切な内容で毎日新聞甲府支局へ抗議文をだす、という前代未聞なことをしたからです。

採決の結果は当然のことながら賛成多数で「可決」でした。

※市HPにある議員名簿より

■詳細■

少し遡ってご説明が必要なのですが、内田俊彦議員個人に関する毎日新聞の記事がことの発端です。

7月13日に「道義的にきたない」と公明党山梨県代表もコメントされていましたが、「エコパーク内に車200台放置」といった記事が掲載されたことは、市民の皆様の記憶にも新しいことと思います。

最近では、週刊新潮(9月12日号)でも記事化される(ネット記事はこちら)など、引き続い全国から注目を集めてしまっているようです。

毎日新聞記事については、事実ではないことが含まれる、ということで取り消しがされたわけですが、この流れを受けて、中嶋新議長は7月24日の全員協議会において、次のような提案をしました。

・議会として毎日新聞に抗議する

・市ホームページで内容を発信する

皆さんも普通に考えてお分かりのように、内田議員個人の話ですから、議会として、というのは筋違いです。

そして公党県代表が「道義的にきたない」と認めているわけですから、もし議会として情報を出すのであれば、抗議ではなく、道義的にきたないと表現される状態が適切な状態となるまでをフォローアップすることでしょう。

全員協議会では、他の議員からも反対意見がありましたが、短時間であったにも関わらず早々に議論を打ち切り、議長権限にて文書を出す、と強引な進め方がされました。全会一致からは程遠い状況でした。不適切であり、公平性、中立性にも著しく欠ける会議運営であったわけです。辞職勧告決議の結果から考えると、もし採決を取っていたら、反対多数であったと思われます。

さらに…

その文書の中では、

・北杜市議会としても強い憤りを覚えるものである

・北杜市議会として厳重に抗議するものである

として、主語を「北杜市議会」としており、読まれた方へ誤った印象を与える表現がされています。こうした文面であるにも関わらず、内容について事前に議会に確認することすらありませんでした。

このような経緯から、議長に宛てて文書で抗議を行い、多くの議員が抗議している事実を9月定例会中に公表するように求めておりました。

しかしながら、言及されなかったために、辞職勧告決議案が出されたわけです。

以前にも議会だよりについても非民主的に内容を決める、といったこともありました。

→「編集委員が決定した「議会だより」紙面案を議会事務局&議長&副議長が断りなく変更してくる異常さ

動議を無視する、質疑を認めずに採決を行うといった、日本にはまだこんな議会があるのかと言われるほどの非民主的な議事進行を行い、不信任案も可決されています。

→「異常な議事進行に抗議する私に退席を命じた議長の不信任が可決。しかし市民のことを守れませんでした…

にも関わらず、前回同様、反省の弁を一切述べることはなく、自己の正当化に終始されておりました。いみじくも自ら議長として不適任であることを重ねて証明されました。

今回の決議で反対をされた、いわゆる市長与党サイド議員の皆さまにおかれても、自らがお持ちの市民感覚や市民目線、倫理感などにズレがなかったか、自らを省みていただきたいものです。

これがことの経緯であり、北杜市議会のレベル、実態です。

議会は揉め事が多い、といった落胆の声も届いています。私もできることならば、みっともない姿をお見せしたくはありません。しかしながら、原因がある以上は、心苦しいのですが、こうして一つ一つ問題を表に出して市民にお見せしながら、解決していかなければ永久に議会は浄化されません。選挙では一発逆転ホームランはなく、こうして目の前の課題に一つ一つ取り組んだ結果が選挙結果として現れるものと信じています。

最後に今回の件では野中議員がもっとも汗をかいてくださいました。ありがとうございました。

池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)

■プロフィール■
池田恭務(いけだやすみち)
1973年5月1日生まれ(46歳)
1997年国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒
外資系コンサルティング会社等民間企業を経て、
渡辺喜美みんなの党代表秘書(公設政策秘書)。
2016年11月より山梨県北杜市議会議員。
会派無所属の会代表、経済環境常任委員会前副委員長、広報編集委員会副委員長。