移住定住のもう一つのハードル、子どもの転校をどうクリアするか

ケンタッキー州マディソン郡との交流事業が今年で30回目をむかえます。

韓国抱川市との交流(今年は残念ですが中止)や、オリンピック事前合宿受け入れなど、北杜市は国際交流に積極的です。本日も清里清泉寮にて歓迎会が行われ、出席してきました。

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移住定住のハードルは仕事だけではない
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ツイッターを見ていて思い出したのですが、移住定住のハードルを高くするものは、仕事だけではありません。
地方には都会ほど仕事のバリエーションはありませんし、絶対数も限られます。
生活するには仕事が必要なので、当然仕事はハードルの一つです。
今はリモートワークや、サテライトオフィスなどもあるので、クリアできる方も多いと思います。
加えて、お子さんの転校もハードルの一つとなります。
私も移住する際、子どもが中2と小4で、心配したことを思い出します。
うちの場合は、友だちや先生に恵まれ、とてもよくしてもらいました^^

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デュアルスクールという選択肢
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このハードルへの一つの解決策として、徳島県ではデュアルスクールという制度を運用しています。
県HPの説明をそのまま借用して恐縮ですが(とてもまとまっているので)、

デュアルスクールとは,地方と都市の2つの学校の行き来を容易にし,双方で教育を受けることができる新しい学校のかたちのことです。
地方と都市の交流人口の増加による地方創生と少子化への対応,子どもの豊かな体験機会の提供の視点から,地方と都市の学校を結ぶ教育環境を創造することによって,地方と都市双方の視点に立った考え方のできる人材を育成するとともに,「二地域居住」や「地方移住」を促進することを目的としています。

デュアルスクールの概要
現行の学校教育制度では,2つの学校に籍を置くことは認められていません。そこでデュアルスクールは,「区域外就学制度」を活用することによって,都市部に住民票を置いたまま,保護者の短期居住(数週間程度)にあわせて本県の学校に学籍を異動させています。また,1年間に複数回の行き来も可能としています。
そして,学籍を異動させているので,受入学校での就学期間も住所地の学校では欠席とならず,受入学校での出席日数として認められます。

デュアルスクールがもたらす効果
1対象児童
・地方と都市双方での生活を体験することによる多様な価値感の醸成
2保護者
・新たな働き方やライフスタイルの実現
・子どもと過ごす時間の増加
・将来的な二地域居住や移住に向けての子どもの教育に関する不安の払拭
3受入学校・児童生徒
・新しい人間関係づくりの体験や学校の活性化
・地方と都市の違いを知る機会の創出や我が町・我が県の良さの再発見
4受入地域
・交流人口の増加による地域の活性化や移住の促進

本日参加したケンタッキー州マディソン郡との交流も、デュアルスクールも、世界(視野)を広げることや、知らない世界を経験することの効果を評価している、といった点が共通していると感じました。そんな事業を北杜市は積極的にやってます、となると、移住定住人気にもプラスに働くことは間違い無いでしょう。

2016年からスタートしているようなので、洗い出された課題などあるのか、引き続き調査してみたいと思います。

もしお詳しい方いらっしゃいましたらご教授いただけますと幸いです。

池田やすみち(山梨県北杜市議会議員)

■プロフィール■
池田恭務(いけだやすみち)
1973年5月1日生まれ(46歳)
1997年国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒
外資系コンサルティング会社等民間企業を経て、
渡辺喜美みんなの党代表秘書(公設政策秘書)。
2016年11月より山梨県北杜市議会議員。
会派無所属の会代表、経済環境常任委員会前副委員長、広報編集委員会副委員長。