説明会開催も、すでにHPでは休園と記載。これでは切り捨てられたと悲しまれて当然。市は誠意ある対応を。

さくら分園の閉園に伴う動きについて、昨日説明会が開催されたので、お約束していた続報をお伝えします。
保護者さんたちによると、説明会は2時間以上に渡ったようです。
保護者の皆さん、職員の皆さん、そして待っていた子どもたち、大変お疲れ様でした。

様々なポイントに質疑は及んだようですが、昨日時点で保護者の理解を得られなかった要因はいくつかに集約されるように思います。

  • 子供の数を2倍に増やす、と言う公約最大の柱との整合性が見えないこと
  • 進め方の問題に加えて、議会や区長へ虚偽の報告をしたことへの言い訳が受け入れ難い内容であること
  • 多くの公約が破棄されており、それに対する真摯な説明がない状況が不信感に拍車をかけていること

まず子どもの数2倍ですが、まだ挑戦のスタートラインに立つ前段階で、具体策はこれからとの理解です。

HPより

閉園することが子どもの数を増やすことにつながる、という納得感のある説明があれば、別の話にもなってきます。
挑戦を重ねて、その上でどうしようもなく、ということであれば、これもまた別の話になってきます。
しかし、そうした説明はなかったようです。

保護者さんたちからは、ぜひ市長と面談させて欲しい、閉園ではなく一緒に子どもの数を増やす取り組みをしたい、と前向きな提案もされたそうです。
保護者の切実な想いを受け止めていただき、最優先での日程調整がなされることを切に願います。

2つ目として、進め方の問題に関連して、新たに次のような説明があったそうです。

  • すでに今年の春には、今年度いっぱいで閉園の方向性が決定されていた
  • すでにHPでは、来年度は休園予定、と掲載している
  • 議会、区長へ虚偽の説明はしていない

まず今年の春に決定していたのであれば、なぜ説明が8月なのか、となります。春の決定でも数年の経過措置は必要です。
春にはすでに子どもの数2倍の話は彼方へいっていたということでしょうか。

そして市HPには下記の記載があり、ここ数日のうちに更新されたのでは?と、連日HPを確認していたという保護者さんが言われています。

市HP(https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/4924.html)より

言動が一致しないようでは、行政の信頼回復への道のりは遠くなります。
実際に「私たちは切り捨てられたと感じている」との意見も出されたそうです。

そして信頼回復のキーとなる虚偽説明ですが、謝罪しか選択肢はないだろうと思っていたのですが、さらに信頼関係の回復を遠のかせたようです。
議会に対しては、保護者が休園となることを理解していると言ったわけではなく、今の状況を理解している、と説明した、とのこと。
百歩譲ってそうだったとしても、伝えるべきは「保護者は理解していない」であって、議会(=市民の代表)に対するやはり虚偽説明と言えます。
区長さんたちにも虚偽説明はしておらず、区長さんたちの誤解、と言ったニュアンスの説明であったとのこと。
区長さんたちは、この説明をどう受け止められるでしょうか。

3つ目のポイントですが、閉園の根拠として、H22年の北杜市保育園適正規模等審議会からの答申を持ち出されたそうです。
確かに答申は重たいものがありますし、決して蔑ろにはできません。
行政はプランを遂行しなければならない、とも説明があったそうですが、一方で、例えばこの9月にあった太陽光条例の改正議論では、こうした答申をほぼ全て無視しているわけです。

これまでと違う公約を掲げてトップが交代したわけですから、公約実現のために、過去の決定を見直すことは、ごく当たり前のことです。
公約に掲げた太陽光条例見直しでは答申を無視し、
公約に掲げた子どもの数2倍との整合性が見えない保育園閉園では答申を持ち出す
これではご都合主義、ダブルスタンダードと言われても言い訳できないでしょう。
こうしたことは市民に伝わります。

切り捨てられたと感じている市民の信頼回復は容易ではありません。
10月8日には、来年度の入園案内・申請書配布が始まります
HPの修正は数秒で対応可能です。
昨日の説明会では、保護者さんたちの理解は一切得られなかったそうで、再度の説明会が予定されているとのこと。
保護者が求める市長との面談も、何よりも重要度、優先度が高いので、きっと実現されるでしょう。
論理的で整合性のある説明があれば、次の段階に進むはずです。

市民にとって納得感のある流れとなることを期待して、微力ではありますが引き続き情報発信をしてまいります。

池田やすみち

■プロフィール■
会社員時代はコンサルティング会社などで勤務。その後、東日本大震災をきっかけに政治の世界を志し、国会議員の政策担当秘書として活動。
2015 北杜市に移住。地域おこし協力隊として、行政活動に従事。
2016〜2020 市議会議員。
2020 市長選出馬。
妻と2人の子ども、そして保護犬の4人と1匹家族。
2020年、養育里親の認定取得。