公約と全く異なってしまった太陽光条例改正内容

9月議会に太陽光条例の改正案が出ているのをご存知でしょうか。
今朝の山日新聞にも出ていました。

(ご参考までに前回の関連ブログはこちらです)子どもの数同様、太陽光問題も公約が反故に。声を届け、改革への挑戦を後押ししよう。

昨年の市長選の際、大きな争点の一つでしたので、関心を寄せ、期待していらっしゃる市民が大勢いらっしゃると思います。
そして公約とは大きく乖離した改正内容となり、幻滅された市民もまた大勢いらっしゃることでしょう。

公約がどのような内容であったかは、こちらのサイトが詳しいです。
いつも積極的な発信をしていただき感謝しております。
北杜市長選挙立候補予定者に対する公開質問状への回答書

ここで回答された内容は、全て破棄されました。
県の条例によって救われた部分はあります。
県条例への働きかけに私は関わらせて頂きましたが、市が動いた形跡はありません。

問題意識がないことは議会で配布された資料からも見てとれます。

1. 県条例施行に伴う市条例に係る改正の考え

北杜市は太陽光発電設備設置と自然環境の調和に関する条例は、これまで、市議会議員の参加を得た「北杜市太陽光発電等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会」による10回に及ぶ検討、市議会における特別委員会を設けての審議を経て制定されたものであり、この制定経過に鑑み、また、現在、条例の施行上、見直しを行う必要性が生じている状況にはない。

北杜市太陽光発電設備設置と自然環境の調和に関する条例の改正について

これまでのブログでもお伝えしてきたことですが、「北杜市太陽光発電等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会」で全会一致で提言した内容とは全く異なる条例が策定されています。
そうした事実を伝えない、市民をミスリードする上記の文章は、トップの姿勢を物語ると言え、悲しみすら覚えます。
繰り返しますが、上記検討委員会の提言に沿ったものに改正する、というのが公約でした。

そして追い討ちをかけるのが、「見直しを行う必要性が生じている状況にはない」との部分です。
実際に市内で問題がないのか、というと大量発生していることは当事者である市民の皆さまが一番お分かりでしょう。
県条例ができなければ、一切改正はしなかったとの宣言でもあります。

「北杜市太陽光発電設備設置と自然環境の調和に関する条例」施行後の実状がこちらにわかりやすくまとめられています。感謝です。

脱炭素は大切な取り組みです。おそらくほとんどの市民は太陽光発電そのものについて反対はないでしょう。
しかし大勢の犠牲の上に成り立つ脱炭素では本末転倒です。
脱炭素によって地域の未来に悪影響が出ては本末転倒です。

こうした政治家への幻滅が繰り返されてきたために、政治が期待されなくなってきたわけで、当事者の一人として責任を感じます。
まずは問題を認識していただくところから、粘り強く条例改正について働きかけをしていくしかありません。
市民の声を届けてまいりましょう。

■プロフィール■
会社員時代はコンサルティング会社などで勤務。その後、東日本大震災をきっかけに政治の世界を志し、国会議員の政策担当秘書として活動。
2015 北杜市に移住。地域おこし協力隊として、行政活動に従事。
2016〜2020 市議会議員。
2020 市長選出馬。
妻と2人の子ども、そして保護犬の4人と1匹家族。
2020年、養育里親の認定取得。